Resolution on Japan's participation in the negotiations of Trans-Pacific Partnership (TPP)

Translation provided by Nobuhiro Suzuki
Professor of International Environmental Economics
Department of Global Agricultural Sciences
The University of Tokyo

February 27, 2013

The Liberal Democratic Party Policy Research Council and Research Commission on Foreign Affairs and Economic Partnership have made the following resolution.

After the Japan-U.S. summit meeting, many members of the Liberal Democratic Party are still calling for more careful approach toward Japan's participation in the TPP negotiations.

Before deciding whether or not to join the negotiations, the Government should give serious consideration to views expressed in the party's discussions.

Upon the decision, the government should identify national interests to be protected, and should present a clear strategy of how it ensures the national interests in the TPP negotiations if it makes decision on the participation in the negotiations.

We confirm, in the paper attached, what are national interests to be protected with respect to the TPP.

National interests to be protected with respect to the TPP

Six issues identified in LDP's election campaign promise.

  1. Tariffs on products of agriculture, forestry and fisheries: Sensitive products of agriculture, forestry and fisheries, such as rice, wheat and barley, beef, dairy products, and sugar, must be excluded from negotiation or subject to renegotiation for the purpose of maintaining their sustainable domestic production.
  2. Standards on safety and environment and numerical targets on automobiles and other industrial products: Japan's own safety and environment standards of automobiles, including regulation on emissions, conformity assessment of safety standards, tax code, preferences to “Kei” (small size) vehicles, must not be weakened. Any numerical targets on automobiles, which are against the principle of free trade, are unacceptable.
  3. Universal health-care insurance and its public program on drug price reimbursement: The current coverage of public health-care insurance must be maintained. Commercial company's entry into medical service must not be permitted, and the ban on mixed medical services must not be lifted. Public program on drug price reimbursement must not be jeopardized.
  4. Standards on food safety: Compromise must not be made on food safety regulations, especially for limits for pesticide residues and food additives, mandatory labeling for genetically modified foods, country of origin labeling for imported materials and regulations for BSE.
  5. ISD provision: ISD provision, which could undermine national sovereignty, is not acceptable.
  6. Government procurement and financial service: The government procurement and financial service, such as Japan Post's insurance (Kanpo), Japan Post's banking (Yucho), fraternal insurance (Kyosai), must maintain their functions as suited to Japanese society.

−The following points were raised with particular emphasis in the party's discussion−

Patent on pharmaceuticals and copyright

Protection of patent on pharmaceuticals must not be strengthened in such a way as to hamper medical policies. Protection of copyright must not be enhanced in such a way as to worsen international balance of payments.

Regulation on opening office and mutual recognition of licentiates

Regulation on opening office for lawyers, as well as licensing system of doctor, nurse, care worker, engineer, architect, chartered accountant, tax accountant must maintain their functions as suited to Japanese society.

Fishery subsidies

Each government must retain discretion in policy making with regard to fishery subsidies.


Restrictions on foreign investment in broadcasting industry, as well as resale price maintenance system of newspapers, magazines and books and their home delivery, must maintain their functions as suited to Japanese society.

Level playing field between state-owned enterprises and private entities

Japan Tobacco, Inc. (JT), Nippon Telegraph and Telephone Corporation (NTT), Japan Broadcasting Corporation (Nippon Hoso Kyokai; NHK) and Japan Railways (JR) must maintain their functions as suited to Japanese society.


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  1. 先の日米首脳会談を受けて、依然としてTPP交渉参加に対して慎重な意見が党内に多く上がっている。
  2. 政府は、交渉参加をするかどうか判断するにあたり、自由民主党における議論をしっかり受けとめるべきである。
  3. その際、守り抜くべき国益を認知し、その上で仮に交渉参加の判断を行う場合は、それらの国益をどう守っていくのか、明確な方針を示すべきである。
  4. 守り抜くべき国益については別紙のとおり、確認する。






@農林水産品における関税 米、麦、牛肉、乳製品、砂糖等の農林水産物の重要品目が、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象となること。 A自動車等の安全基準、環境基準、数値目標等 自動車における排ガス規制、安全基準認証、税制、軽自動車優遇等の我が国固有の安全基準、環境基準等を損なわないこと及び自由貿易の理念に反する工業製品の数値目標は受け入れないこと。 B国民皆保険、公的薬価制度 公的な医療給付範囲を維持すること。医療機関経営への営利企業参入、混合診療の全面解禁を許さないこと。公的薬価算定の仕組みを改悪しないこと。 C食の安全安心の基準 残留農薬・食品添加物の基準、遺伝子組換え食品の表示義務、輸入原材料の原産地表示、BSE基準等において、食の安全安心が損なわれないこと。 DISD条項 国の主権を損なうようなISD条項は合意しないこと。 E政府調達・金融サービス業 政府調達及び、かんぽ、郵貯、共済等の金融サービス等のあり方については我が国の特性を踏まえること。 ―党内議論において下記事項についても強い指摘があった―













平成25 年3 月13 日 ※英文は2月27日付のものです。
TPP 対策委員会

本年2 月22 日の日米首脳会談の結果、安倍総理とオバマ大統領は、「環太平洋パートナーシップ」(TPP)交渉に関する共同声明を発表し、「聖域なき関税撤廃」が前提でないことが文書で確認された。これは、安倍新政権による日本外交の成果と考えられる。
これを受けて、自由民主党外交・経済連携本部に置かれたTPP 対策委員会は、政府並びに関係諸団体等から意見聴取を行うとともに、分野毎の検証作業などを通じ、全党挙げての集中的な議論を行った。これらの結果として、以下の通り決議し、安倍総理に対し、申し入れを行うものである。

  1. 先の総選挙において、自由民主党は、TPP 交渉参加に関し6 項目の約束を国民に対して行って選挙戦に臨み、政権復帰を果たした。これらの公約は、国民との直接の約束であり、党として必ず守らなければならない。
    このため、政府は、国民生活に対する影響を明らかにし、守るべき国益を如何にして守るかについて明確な方針と十分な情報を国民に速やかに提示しなければならない。また、本年2 月27 日に自由民主党外交・経済連携調査会で採択した「TPP 交渉参加に関する決議」を遵守し、その実現に向けた戦略的方針を確立するべきである。
  2. TPP 交渉参加については、国民の間に様々な不安の声が存在している。
    (1) もし、聖域の確保が達成できなければ、食料自給率の低下、農地の荒廃、担い手の減少などにより、国民に安定的に食糧を供給する食料安全保障が確保できなくなるのではないか、離島や農山漁村地域などにおける社会基盤が維持できなくなるのではないか、また、美しい故郷と国土を維持する多面的機能が維持できなくなるのではないか、との声が大きい。
    (2) 国民の生活に欠かせない医療分野でも、これまで営々と築き上げてきた国民皆保険制度が損なわれるのではないか、また食の分野においては、食品添加物や遺伝子組換え食品などに関する規制緩和によって食の安全・安心が脅かされるのではないか、との強い懸念が示されている。
    (3) さらに、我が国の主権を損なうようなISD 条項(投資家対国家間の紛争解決条項)が導入されるのではないか、政府調達、金融サービス等について、我が国の特性を踏まえることなく、国際調和の名の下に変節を余儀なくされるのではないか、といった様々な懸念が示されている。
  3. 一方、今TPP 交渉に参加しなければ、今後、我が国の人口減少・高齢化が一層進む中、アジア太平洋地域の成長を十分に取り込むことができず、我が国がこれまで築き上げてきた国民生活の水準、国際社会における地位を保つことはできなくなるのではないか、との懸念する声も大きい。
    また、世界第3 位の経済大国である我が国が、アジア太平洋地域における貿易や投資等の経済ルール作りに参加しないことは、この地域における政治的・経済的リーダーシップの低下につながるとの声もある。
    さらに、我が国にとって日米関係が外交の基軸であることにかんがみ、今後のアジア太平洋地域における経済連携を進めるに当たっては、TPP 交渉に参加して、米国との一層の経済的連携を深めるとともに、守るべき国益の議論のみでなく、交渉において攻めるべき点を攻めていくべき、との大きな声もある。
  4. このように、国民の意見が大きく分かれる中で、我が国がTPP 交渉参加の是非を判断することは、容易ではない。安倍総理におかれては、岐路に立つ日本の経済・社会が今後進むべき方向を選択するという高い見地から判断願いたい。なかんずく、上記のような様々な意見を十分に尊重され、我が国の自然的・地理的あるいは歴史的・社会的条件、我が国を取り巻く国際環境、経済再生の重要性等を踏まえ、国家百年の計に基づく大きな決断をしていただきたい。
  5. なお、仮に交渉参加を決断する場合において、TPP が国民生活に大きな影響を及ぼし得ることから、以下の諸点を確実に実行すべきである。 この場合において、特に、自然的・地理的条件に制約される農林水産分野の重要5 品目等やこれまで営々と築き上げてきた国民皆保険制度などの聖域(死活的利益)の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとする。
    (1) 政府は、別紙の党内5 グループ並びに21 作業分野に対する検討チームの取りまとめの内容を踏まえ、2 国間交渉等にも留意しつつ、その主張が交渉結果にしっかりと反映されるよう全力 を挙げ、交渉の進展に応じ、適時に十分な情報提供を行うこと。
    (2) これまで、国内の各産業や各制度については、省庁ごとに個別に交渉することが多かったが、TPP 交渉においては、強力な交渉チームを作り、また閣内の連携を強く保つことにより、政府一丸となって国益を十分に実現していくこと。


仮にTPP 交渉に参加する場合は、国益がしっかり守られ、結果として日本の繁栄につながるよう、政府と与党が一体となって交渉を進めるべく、自由民主党外交・経済連携本部内のTPP 対策委員会と政府は緊密に連携すべきである。